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2.アフリカカルチャー

トゥアレグクロスの作り方   Making of the Tuareg cross

トゥアレグクロスは、トゥアレグの人々が住む地域ごと(町ごと)のシンボルマークです。 元々は、父から息子に一人前の大人になった証として渡されるもので、トゥアレグの男子はサハラの交易の旅に出る時に、一人前の男性として認められるそうです。(意味は ”son, I give you the four direction of the world because we do not know where you will die” ) 現代では主に工芸品として作られ、トゥアレグの中では女性が装飾として付ける事の方がが多いようです。 トゥアレグクロスは21種類あり、1970年代頃から職人によって下のようなセットを作り始めたようです。 ※参考文献 「ART BEING TUAREG」     トゥアレグクロスはイナダン(Inadan)といわれる職人集団によって、ロストワックスで型取りしてから柄を彫って作られます。 クロスの彫柄は家紋のような柄を受け継ぎながら、職人アレンジも加えられていたようです。 このイナダン軍団はトゥアレグとはまた違う金属加工・木工・皮革加工などの血族職人集団で、トゥアレグから注文を受け彼らの装身具や身の回りの道具などを作っていました。   トゥアレグクロスの中で一番有名なものが、アガデスクロスで、アガデスの町(地域)のシンボルマークです。 アガデス(Agadez)はいまは各国に分散しているトゥアレグの総本拠地で、ニジェールの世界遺産になっているサハラ砂漠に近い街です。     こちらはアガデスクロスを鋳造している動画と、叩いてる動画です。     シンプルな道具を使い、昔ながらの方法で作られています。   ついでに、下は西アフリカの金属加工職人の本「Legacy」のプロモーション動画です。 西アフリカの金属加工の風景は本当にこんな感じした。 西アフリカには、トゥアレグだけでなく他にも素晴らしい職人が沢山います。  

西・中央アフリカ、かつての象徴貨幣と、今後の通貨

20世紀なかごろまで、コミュニティごとに機能していたごとに象徴貨幣です。 こちらは、ナイジェリア東・北カメルーン、キルディの貨幣です。(ヘビモチーフ) 普段の支払いというよりは、結婚の時に花嫁の実家に渡したり、土地の取引や財産の譲渡など節目節目の大きい取引時に使われ、結婚時の使用が多かったようです。 鉄器や農具など鉄鋼にまつわるもの、動物などがモチーフになっているも多く、権力や強さを表すとされていました。 子安貝も通貨として使われていましたが、子安貝はナイジェリアのすごい田舎ではまだ地域通貨として機能しているところもあるそうです。   そして、話はいきなり現代の貨幣へ飛びます。(すみません、、) 今、西アフリカや中央アフリカでは旧フランス領だった14ヵ国が、CFAフランという通貨を使っています。 CFAは元はフラン(今はユーロ)とレートが固定された通貨です。 インフレなどが起こりにくく安定しているものの、外貨準備金の50%をフランスに預けなければならないなど(自由に投資などできない)、植民地政策を引きずっている側面もあり長らく議論されてきました。 そして去年、西アフリカの15か国が加盟する「西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)」は、2、新たに導入する共通通貨の名称を「ECO」とすると決定し、2020年までにECOの導入を目指すと声明を発表していています。 ただ、ECOWAS加盟国の中でも、国によって経済格差が大きく、今でもいろいろ意見はでてきてるようです。 個人的には上手く単一通貨ECOに移行出来たらよいのではと思うのですが、まとまれるか?! 西アフリカを何か国か回ると、国境も接していて文化も言葉の結構リンクしているのに、旧宗主国の違いで通貨が違っていて、貿易や交通の面でスムーズにいかない事もあります。 ギニア湾岸の国は元フランス領とイギリス領が交互に横に並んでいて、東西を移動するときに通貨をいちいち両替しなければならないので、統一されればすごく便利だと思います。   参考にまでに↓ ブルーバオバブのアフリカニュース動画へのリンク アブさん&Konoさんのアフリカニュース 西アフリカ通貨問題編 Parler de la monnaie ECO en Afrique de l’Ouest  

キルディ ビーズエプロン  

キルディの女性用のビーズのエプロン。 色柄で社会的地位(思春期や結婚や出産や未亡人)・民族の起源などなど特定な事柄を表し、近隣で共通の認識があるようです。 カメルーン独立期頃の1961年から服を着る法律ができたようで、それ以降は伝統文化として残っているようです。     因みに、キルディKirdiとはフラニ語またはカヌリ語で”異教徒”を指す言葉で、 イスラム教に改宗しないで伝統的な信仰を続けている小さいエスニックグループの人達の総称で、植民地以降に使われたそうです。 フォリFoli 、マタカムMatacom、など貨幣や人形で知られている人々も入ってます。     キルディは大体地図の赤丸あたりに居る人たちで、ナイジェリア・カメルーン・チャドの国境辺で、かなり多くのエスニックグループがいるエリアです。(ナイジェリアが大体200~300、カメルーンが270くらいエスニックグループがあるそうで、両国にまたがってるグループもあり) 地図の色は~語族で色が分かれていますが、キルディがいる赤丸のエリアはカラフルで、色々な文化を持った人々が特に入り混じった地域です。     ■キルディ関連のyoutube動画がありました。 ダンスの動画です。あの、貨幣持って踊ってる!あのマラカスもはめて、あのどんぐり型の帽子のかぶってます。 音もダンスもかっこいいです、見てみてください。 Cameroon, Oudjilla, traditional dance    

ズールーのビーズワーク

今回は南アフリカズールーのビーズワークのお品です。 ・ダンスの時に持つ棒(もとはハンティングのこん棒だったみたいです、男性も踊るとき持ってたりします。) ・ビーズの母子人形 (用途はわからないのですが、同じタイプが本にありました。) 小粒ビーズがキッチリ編んであります、素晴らしいビーズワークです。 お人形はフリフリのスカート、最大限に省略された腕、子供を負ぶった姿、なんとも可愛いです。 online shop はこちら   ズールーの伝統的なダンスで、棒を持って踊っている動画がありましたので、よかったら参考にまでに。 女の子達も、ビーズの衣装も、踊りもかわいいです。 因みに、zuluの女の子の伝統的なダンス動画はSNS上で削除されがちだったようで、それに対して抗議の声もあるみたいです。 ””このダンスはセクシャルなアピールではなく、伝統的な文化で健康的なダンス””と言っており、動画を見ていると楽しそうですし本当にそんな感じがします。     3:50くらいからダンスが出てきます。↓ 8:00くらいからチャイニーズカンフーが披露されてます。(アフリカでの中国の影響力はすごいですね。まあでも、迫力ある踊りで盛り上がってます。)  

西アフリカ コーランボード

こちらはトーゴのコーランボード、コーランをアラビア語で書いて暗記する板です。 一説ごとに暗記し、覚えたら新しい説に書き直すことを繰り返し、薄く文字のあとが残っている板です。   西アフリカはいろいろな宗教や伝統的な信仰が多様にある地域ですが、ムスリムの人口もとても多い地域です。 5年前くらい前の、NHKスペシャル ”アフリカ 21世紀”で、西アフリカのイスラム世界が取り上げられていました。 コーランボードがどのように使われているか、どういう社会的な背景があるのか、マリとセネガルの事例が取り上げられていてとても分かりやすいです。 その動画がyoutubeにアップされていたので、ご興味あればぜひご覧ください。(50分弱あります) (セネガルの大統領も交代していたりと、現在の状況はいろいろ変化していると思いますが、ざっと把握する感じでご覧ください。) YouTube動画へのリンクはこちら   また今は、セネガルのイスラム教団の実態を児童労働などの人権侵害として訴える報告も多いです。 立場や状況が違えば考え方も違う、そんな話まで広がるアフリカのコーランボードです。 Newsweek日本語版への記事へのリンクはこちら     右:h 28cm  ハンドル 6cm 左:h 26cm  ハンドル 7.5cm オンラインショップへのリンクはこちら

西アフリカ ヘアーサロン関連

アフリカでは男女問わず、ヘアースタイルへのこだわりや関心はとても高いです。 なので、ヘアサロンも沢山あります。 青空サロンから、おしゃれサロンまで色々あります。 そして、最近はさらに進化しているらしいです。   最近、ガーナではモバイルヘヘアカットサービスも出来たという、ニュースを発見。(africanews.より) スマホアプリで頼むと車でサロンが来てくれるみたいです。 https://www.africanews.com/2019/05/23/ghana-haircut-mobile-service/           こちらは、アクラのおしゃれサロン。 バリカンで刈る角度というか、ラインには並々ならぬこだわり。 ガーナ・アクラのおしゃれなヘアサロン風景。         マリ、昔ながらの床屋のペイントの看板。素朴です。 西アフリカの床屋の看板は、プロの看板作家により描かれ、その時の世相や流行などを反映した、”一言”を入れる事が多いです。