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2020年3月

バウレの布と仮面ダンス Baule cloth with mask dance 

コートジボワール バウレ(・ヤウレ・グロ)の絣や染布です。 コートジボワールの東南の方に多く住んでいる人たちです。 こちらの布はそんなに古くはないビンテージだと思いますが、体に巻いたり羽織ったりして身に着け、仮面ダンスでダンサーが羽織っている事もあります。 バウレグループはアシャンティなどと同じアカン語族の母系社会で、もともとは現ガーナ地域に住んでいました。アシャンティが強大になり、18C頃までにコートジボワールの東南地域に移ってきたといわれます。 色鮮やかで緻密な織布や金属工芸の種類と多彩さみると、アシャンティ系と少し似ている感じもするような、、(まあ違うのですが。) 因みに、バウレの有名なゴリ仮面文化はアカン系の人々とはまた別の文化の影響を受けたらしいです。   【絣の布を付けた仮面ダンス】※バウレとグロは近い民族   1コートジボワール グロ地方のザウリダンス (Zaouli dance of Gouro village in Côte D’Ivoire) 女性の美へのオマージュである伝統的なこの踊りは、2017年の無形文化遺産の保護のためのユネスコ条約に登録されています。Zaouliはショーの中で、彫刻(仮面)、織布(コスチューム)、音楽(歌と演奏)とダンス(踊り)を組み合わせています。コートジボワールの各グロGouro)村には、有名なザウリ(Zaouli)ダンサーがいます。踊るのは男性ですが、仮面を身に着けてライオンの娘であるザウリを表現します。 →詳しくは、ユネスコのページへ   ■このダンサーは凄いです。流石、世界遺産!   ■2018年に作られたコートジボワールの映像制作会社のPR動画で、プロ作だけあってとても見やすいです。 仮面は7種類あり、その持ち主を表した現代的な寸劇風になっています。仮面をつけたダンサーがバウレ布を羽織ってます。     ■こちらはゴリ・ゴナン仮面ダンスにノリノリの歌をつけてるミュージックビデオ?のような動画で、なんか、面白いです。周りの人たちが腰に布を巻いています。 ゴリ・ゴナンは村で不幸や厄介ごとなどが起きた後に踊られる役割の仮面です。      

トゥアレグクロスの作り方   Making of the Tuareg cross

トゥアレグクロスは、トゥアレグの人々が住む地域ごと(町ごと)のシンボルマークです。 元々は、父から息子に一人前の大人になった証として渡されるもので、トゥアレグの男子はサハラの交易の旅に出る時に、一人前の男性として認められるそうです。(意味は ”son, I give you the four direction of the world because we do not know where you will die” ) 現代では主に工芸品として作られ、トゥアレグの中では女性が装飾として付ける事の方がが多いようです。 トゥアレグクロスは21種類あり、1970年代頃から職人によって下のようなセットを作り始めたようです。 ※参考文献 「ART BEING TUAREG」     トゥアレグクロスはイナダン(Inadan)といわれる職人集団によって、ロストワックスで型取りしてから柄を彫って作られます。 クロスの彫柄は家紋のような柄を受け継ぎながら、職人アレンジも加えられていたようです。 このイナダン軍団はトゥアレグとはまた違う金属加工・木工・皮革加工などの血族職人集団で、トゥアレグから注文を受け彼らの装身具や身の回りの道具などを作っていました。   トゥアレグクロスの中で一番有名なものが、アガデスクロスで、アガデスの町(地域)のシンボルマークです。 アガデス(Agadez)はいまは各国に分散しているトゥアレグの総本拠地で、ニジェールの世界遺産になっているサハラ砂漠に近い街です。     こちらはアガデスクロスを鋳造している動画と、叩いてる動画です。     シンプルな道具を使い、昔ながらの方法で作られています。   ついでに、下は西アフリカの金属加工職人の本「Legacy」のプロモーション動画です。 西アフリカの金属加工の風景は本当にこんな感じした。 西アフリカには、トゥアレグだけでなく他にも素晴らしい職人が沢山います。